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日向豊(ひなたゆたか)は焦っていた。
まずいぞ、この披露宴、司会者として乗り切れるのか、俺 …… ?
会場では、今まさにひと組の結婚披露宴が行われようとしている。
新郎は脱サラして新婦の実家の農業を継ぐという。
「都会で心折れた僕を救ってくれた、あの力強い野菜の味が忘れられなくて」
ところが、新婦の祖父はなぜかこの結婚に大反対!
「わかってる、おじいちゃんは私たちが種から野菜を育てるのが気に入らないのよ!」
…… え、ちょっと待って。野菜って種から育てる …… んじゃないの!?
しかし、農家の跡取りが現れて嬉しいはずの彼女の実家は大反対!?
作物はどうやって生まれるの?
命は一体どこから来るの?
様々な立場や想いが交錯する中、果たして若いふたりの「しあわせのタネ」は実るのか!?
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